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ほんのとくしゅう 2018年
2月 じごく
みなさんは「じごく」という場所を知っていますか?
じごくは悪いことをした人が死んだ後に行くとされている、とてもおそろしい場所です。
日本では1000年も前に、あるお坊さんが書いた本によって多くの人びとに知られるようになり、そのお話をもとにしてたくさんのじごくの絵やお話が書かれました。
そして、昔よりも楽しいお話がふえましたが、今でもじごくのお話は書かれ続けています。
ちょっぴりこわいお話からくすっとわらえるお話まで、じごくの世界をのぞいてみましょう。(成田図書館作成)
日本の地獄・極楽なんでも図鑑 1
松尾 恒一/監修 山崎 猛/絵 ミネルヴァ書房 2013年(160ヤ)
人は死んでしまった後、どこに行くのでしょう? これは、世界中の人が大昔から考え続けていることです。日本でも死後の世界についてたくさんのお話や絵がかかれたり、仏像(ぶつぞう)が作られたりしました。 昔の人はいったいどのように死後の世界を考えたのか、調べてみましょう。
地獄
白仁 成昭、中村 真男/構成 宮 次男/監修 風濤社 1980年(えほんきいろ)
この絵本は、江戸時代のじごくの絵を使って書かれました。うそをついた人はかまゆでじごくに、悪口を言った人ははりじごくに、物をぬすんだ人は火あぶりじごくに落とされます。とてもおぞましい絵のこわい絵本ですが、生きていく中で大切なことを教えてくれます。
じごくのそうべえ
田島 征彦/作 童心社 1978年(えほんだいだい)
かるわざしのそうべえは、ある日つなわたりにしっぱいして死んでしまいます。えんま様にじごく行きを言いわたされたそうべえ。じごくへ向かうとちゅうで出会ったなかまと四人で、おそろしいじごくをひょうひょうとやりすごす、楽しいお話です。
蜘蛛の糸
芥川 龍之介/作 遠山 繁年/絵 偕成社 1994年(913ア)
悪いことばかりをして、じごくに落とされたカンダタという男。しかし、男が生きているうちにたった一度だけ、一匹のくもを助けてあげていたことを思い出したおしゃか様は、じごくで苦しむ男の頭上に、くもの糸をたらします。男はくもの糸をつたって、じごくからぬけ出そうとしますが…。
オニのサラリーマン
富安 陽子/文 大島 妙子/絵 福音館書店 2015年(えほんちゃ)
じごくカンパニーにつとめる、オニのオニガワラケン。今日もまんいんのバスにのって、しごとへむかいます。じごくではたらくオニのお父さんも、みんなのお父さんとおなじように、いっしょうけんめいおしごとをしているのです。
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