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おすすめ図書 2017年
12月
平城京のごみ図鑑 見るだけで楽しめる!
奈良文化財研究所/監修 河出書房新社
本書は、奈良文化財研究所が2015年に開催した展示の内容を踏まえ、平城京の発掘調査で出土した様々なごみに焦点を当てた本です。ごみとして捨てられた理由やリサイクルの実態、ゴミ捨て場の様子、トイレ事情について、写真やイラストなどとともにわかりやすく紹介しています。ごみの中には、役人の似顔絵が描かれた板や猿の絵の練習をした形跡のある土器、「おかずがまずい」ことを訴えた木簡などもあり、1300年以上前の人々を身近に感じることができます。奈良時代に興味のある人もない人も、楽しく読める一冊です。(中央図書館作成)
11月
いとしいたべもの
森下 典子/著 文藝春秋
読むだけでよだれが垂れてきそうなリアルな表現とユーモアたっぷりの視点からは、食べ物にたいする深い愛情が感じられます。著者の思い出の味を実際に確かめてみたい方は、本書の最後に、紹介された食べものの問い合わせ先が載っているため、ご参考いただけます。
著者が描いた魅力的な挿絵とともに、23品の「いとしいたべもの」ぜひ味わってみてはいかがでしょうか。(永福図書館作成)
10月
本屋、はじめました 新刊書店Title開業の記録
辻山 良雄/著 苦楽堂
個人で新刊書店Titleをはじめた店主の辻山良雄さんが、本屋をつくるにはどうすればよいかを綴る。
思いがけず本とであえそうな佇まいの店内は、置いている本が見えにくくならないよう、ほかの本屋さんで見かけるようなPOPを置かないなど、「お客さまの邪魔をしない」というお店の姿勢を貫いている。その場だけでなく同じ流れのものを繰り返しおこなうことでお店の姿勢を伝えてくれる、ギャラリーでの企画展示や店内でおこなわれるトークイベント。居心地の良いカフェのおいしそうなメニューなど。
これまでに培われてきた知識とご経験からでてくるアイディア、人のつながりを大事にされている辻山さんの心遣いに、お店に訪れたくなる。
巻末に添えられている、本文中にもでてくる「Title事業計画書」にこめられた心構えは、新しくお店をはじめたいと考えている方にも参考になりそう。
京都の新刊書店「誠光社」の店主堀部篤史さんとの東西本屋店主対談を収録。(今川図書館作成)
9月
似ていることば
おかべ たかし/文 やまで たかし/写真 東京書籍
本書では、同じ読みでも異なる意味を持つ同音異義語(「明らむ」と「赤らむ」)・同訓異義語の紹介や、冒頭の「フクロウ」と「ミミズク」等の“なんとなく”形が似ていて“日常では違いを気にする機会がない”ちょっと唸ってしまう事例が多数掲載されています。比較するふたつのことば・もの・事象が、美しく印象的な写真とひねりのある解説で紹介されています。一瞬を切り取る写真家と言葉を操るライターが共同して発する日本語の面白さ・奥深さ。ぜひ読んでみてください。(中央図書館作成)
8月
断片的なものの社会学
岸 政彦/著 朝日出版社
社会学者である著者が、社会学では「分析できないもの」を集めたいという思いで書かれたエッセイ。日々の時間からあふれては消えてゆく、塵のような何かを拾い集め、丁寧に紡ぎなおす感性。そして社会学者としての冷静な視点が、読む者の思考を揺さぶります。語られることのない歴史がこんなにも身の回りにあることに気づいたとき、日常が少し変わって見えるかもしれません。ふと時間がとまって暮らしや、人生や、社会について思い返してしまう本です。夏休みにいかがでしょうか。紀伊國屋じんぶん大賞2016受賞。(方南図書館作成)
7月
シルクロード鉄道見聞録 ~ヴァチカンから奈良まで全踏破~
芦原 伸/著 講談社
読み終わった後、列車で見知らぬ土地へ旅立ちたくなる…そんな気持ちにさせてくれる一冊です。(高井戸図書館作成)
6月
西南シルクロードは密林に消える
高野秀行/著 講談社
西南シルクロードとは中国・成都からミャンマー北部を経由しインド・カルカッタに至る古代通商路のことであり、最古のシルクロードと言われています。第二次大戦後、世界で初めてこの地を陸路で踏破することを目指しますが、旅は混迷と困難を極めます。圧倒的なジャングルと反政府少数民族ゲリラの支配する世界屈指の秘境の地を、どのように突破していくのか、旅の終わりに何が見えるのか、をぜひ本著を手に取って確認してみて下さい。
また本著と合わせて、同じくミャンマーを舞台にした同著者の『ビルマ・アヘン王国潜入記』(文庫版タイトル『アヘン王国潜入記』)と『ミャンマーの柳生一族』もおすすめします。(下井草図書館作成)
5月
恐竜はなぜ鳥に進化したのか
ピーター・D.ウォード/著 文藝春秋
人間が命がけで登頂するエベレストの山頂の、そのさらに上空を悠々と飛び回る鳥たちの、低酸素下での驚異的な適応力は、恐竜を生態系の覇者に押し上げた要因と一体どう関係しているのか。
恐竜だけでなく、生物の誕生から哺乳類の台頭まで、読み応え十分の一冊です。従来とは一味違った視点で進化の歴史をながめてみてはいかがでしょう。(南荻窪図書館作成)
4月
ショパン・コンクール
青柳 いづみこ/著 中央公論新社
3月
中島らも短編小説コレクション 美しい手
中島らも/著 小堀純/編 筑摩書房
2月
東京ディープツアー 2020年、消える街角
黒沢永紀/編著 毎日新聞出版
1月
セロニアス・モンクのいた風景
村上春樹/編・訳 新潮社
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