1月の本の中のすぎなみ

中央線怪談
吉田 悠軌/著 竹書房
杉並区に噂される怖い話や都市伝説があるのをご存じでしょうか。
今回紹介する『中央線怪談』は、著者が中央線沿線(東京駅から高尾駅間)の街に住む情報提供者に聞き取り調査を行い、それを元に33話にまとめた実話怪談集です。
杉並区が舞台となるのは、怪奇現象が多発するアパート物件の調査記録『杉並のタイラ荘』や、中杉通りのファミレスでターゲットを物色する『つきまとう赤い女・阿佐ヶ谷』など、合計6話。杉並区にお住まいの方なら「これはあの場所のことかな」などと推測しながら読んで楽しめると思います。時折挟まれるコラムでは、いかにして平将門の首塚が有名な祟りスポットになったのかなどを著者が考察しており、こちらも読みごたえがあり面白いです。
『中央線怪談』は各駅ごとにバラエティに富んだ怪談を収録しているにもかかわらず、全33話を通して読んでみると「中央線らしい」空気感があり、怪談も中央線で繋がっているのではないかと感じられると思います。
(南荻窪図書館作成)