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いま、この本 2019年
1月
あの本の主人公と歩く東京物語散歩100
堀越正光/著 ぺりかん社
たとえば夏目漱石『それから』に出てくる文京区の金剛寺坂、あるいは大沼紀子『真夜中のパン屋さん』に登場する世田谷区・観音寺の夢違観音など、東京には小説の舞台となった場所がたくさんあります。お気に入りの小説と本書を手に、東京の街を発見しに出掛けてみましょう。
イートン校の2羽のフクロウ
ジョナサン・フランクリン /著 清水玲奈/訳 エクスナレッジ
イギリスの名門イートン校に13歳で入学したジョナサンは大の鳥好き。ある日、赤ちゃんフクロウを保護し、寄宿舎の自分の部屋で飼い始める。フワフワのボールのようなひな鳥が成長する様は愛らしく、寮の人気者に。また、肉食であるフクロウのえさやりにジョナサンが奮闘する姿は驚きの連続だ。1960年出版のこの本は、在学中にジョナサン自身が執筆し今でも英国民に愛され続けている。
レモンの図書室
ジョー・コットリル/作 杉田 七重/訳 小学館
本が大好きなカリプソは、お母さんが亡くなってからお父さんと二人暮らし。いつも一人で過ごしていましたが、同じく本が大好きという転校生のメイに出会い、友情が芽生えます。しかし、様々な困難がカリプソに訪れ…。爽やかなイメージのタイトルですが、実はこの小説の大事なキーポイントとなる、ある意外な理由から付けられています。なぜ『レモンの図書室』なのか、ぜひみなさんも読んで納得してみてください。
ザ・ヘイト・ユー・ギヴ -あなたがくれた憎しみ-
アンジ―・トーマス/作 服部理佳/訳 岩崎書店
大多数が白人の私立校に通う黒人の女子高生スター。ある晩、彼女の目の前で幼なじみのカリルが白人警官に射殺された。事件は、警官の行為に正当性があったと、事実とは異なって報道される。カリルの汚名をそそぎたいスターだが…。女子高生の日常をリアルに描くことによって、根深い黒人差別や格差というアメリカの問題が鮮明に感じられる。実際に起こった事件を背景に生まれた全米ベストセラー小説。映画化決定。
リマ・トゥジュ・リマ・トゥジュ・トゥジュ
こまつあやこ/著 講談社
中学2年生の沙弥はマレーシアからの帰国子女。クラスではなかなか自分を出せていない。ある日、図書室の延滞本を督促してまわる「督促女王」に呼び出された沙弥は、「ギンコウ」へ連れて行かれるのだが…。タイトルはマレーシア語で、短歌の「五七五七七」の意味。異文化交流の大切さが大きなテーマとなっている瑞々しい1冊。
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