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いま、この本 2024年
2月
毎月、杉並区内図書館のYA担当者がおすすめの本を紹介します。(今月は柿木図書館が担当)在庫状況は、検索して調べるか、図書館の人に聞いてくださいね。
塔の少女 冬の王2
キャサリン・アーデン/著 金原 瑞人/訳 野沢 佳織/訳 東京創元社
ワーシャは追い立てられるように故郷から旅立った。ロシア正教会にとって魔物や精霊を信じる者は異教徒であり、それらが見える者は魔女だった。 冬の王から与えられた馬、ソロヴェイと共にモスクワへ向かったワーシャはモスクワ大公と遭遇する。その出会いはワーシャをさらなる窮地に追い込むことになる。 14世紀のルーシ(ロシア)を舞台にした、重厚な歴史ファンタジー。
キオクがない!
いとう みく/作 文研出版
あなたには記憶から消し去ってしまいたい嫌な経験や思い出がありますか? 主人公は交通事故で記憶を失い、家庭や学校でイチから人間関係を再構築していきます。周囲の反応に戸惑いながらも、新しい自分はうまくやれている、と思うのですが、事故以前のことや事故の真相が明らかになるにつれ、過去の自分の真実と向き合わざるを得なくなります。なぜ事故は起きたのか、自分とは何者か。そして、最後までこの本を読んだ人にはわかるでしょう、自分を変えるのに、記憶を消す必要などないのだと。
生きものは不思議 最前線に立つ研究者15人の白熱!講義
河出書房新社/編 河出書房新社
この本を読むと2つのことに驚かされます。ひとつは、動物たちのフシギな形や振る舞いに、実は人間の想像を超えた緻密さと合理性があるのだということ。そしてもうひとつは、その解明に情熱を注ぐ研究者たちの姿。飽くなき探求心で転んでもタダでは起きず、ピンチにすら活気づくその生態はもう、この本のタイトルの「生きもの」を「研究者」に置き換えてしまってもいいくらいです。好きなことをずっと好きでいることの大切さがわかる1冊です。
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