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いま、この本 2024年
4月
最高のともだち
草野たき 講談社
叔父の恋人に切ない片思いをしている陸、クラスの女子にいじめにあっている菜摘、両親の離婚で深く傷ついていた礼斗、3人とも12歳だった。 ある日、礼斗の一言によって運命に導かれるかのように3人は仲良くなる。そして鉄塔からジャンプして一緒に死のうと約束するが…。 その5年後―。「生きててくれたらそれだけでいい」 陸、菜摘、礼斗がたどり着いた最高の友情の物語。心にじわじわとしみてくる。
10代から知っておきたい女性を閉じこめる「ずるい言葉」
森山至貴 WAVE出版
「女子力が足りないんじゃない?」「いいお嫁さんになれるね」。 こんな言葉をかけられたことはありますか? そのときはわからなくても後から考えると嫌だったな…ということもあるかもしれません。タイトルは「女性を~」となっていますが、男性も自分を閉じこめる言葉をかけられているかも。そういうときはムカッとするかもしれませんが、キレるでもなく溜め込むでもなく、冷静に対処できる方法を普段から装備しておくといいかも。まずは「知る」ことから始めましょう。
そして、あの日 エンリコのスケッチブック
リンデルト・クロムハウト 岩崎書店
舞台は聖人様の言い伝えが残るイタリアの山あいの村。 絵を描くことが大好きなエンリコ少年を取り巻く人々が、教会を生活の中心に据えた平和でのどかな毎日を送っています。八月のあの日までは…。 田舎で暮らす人たちの親切やお節介、噂話やつまらない諍いも今では微笑ましく懐かしく思えてしまうのは、ある日突然自然災害に襲われ、あまりにも過酷な運命が彼らを待っていたから。大人も子供も今まで当たり前に持っていた価値観を変えることを余儀なくされてしまう。エンリコのおばあさんは「絵を描くってことはね、何かが実際にどうだったかを見せるだけじゃない。自分がどう考えて、どう感じたかも見せる。すごいじゃないか。」と言い残し、エンリコは描き続けます。手書き風の柔らかいタッチの挿し絵が、まるでエンリコのスケッチブックから抜け出してきたかのように沢山散りばめられています。
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