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本の紹介

おすすめ図書バックナンバー

飛ぶ男(新潮文庫)

飛ぶ男(新潮文庫)

安部公房  新潮社

ある夏の朝。午前4時にかかってきた1本の電話から始まる非日常。
空を飛んでやってきた男は、主人公と父を同じくする弟であると称する。時速2~3キロで滑空し、特技はスプーン曲げであるという「飛ぶ男」は、父に追われる身であり、主人公に助けを求める。そのさなか、偶然にも窓の外に「飛ぶ男」を見た女は、その男性不信から彼を空気銃で狙撃する。かくて「飛ぶ男」は主人公の部屋へと落下し、物語は奇妙な世界へと続いてゆく。
 
今年、安部公房は生誕100年となり、再び注目を浴びつつある。
「飛ぶ男」は「砂の女」「箱男」など数々の名作を残した安部公房の遺作であり、未完の絶筆と言われている。長編として描かれるはずであったとされるこの作品は当初、作者の死後発見された原稿に夫人が手を入れた形で単行本として出版。しかしその後、全集収録時にはフロッピーディスクに残された原稿を底本としたオリジナル版となっている。今回はこちらのオリジナル版を文庫化したもの。
複雑な経緯を経て世に出た作品であるが、残された創作メモや異なる原稿から、この物語は9種類あったという。まさに未完であり、最終的にどのような形となるかは作者の死と共に謎のままとなった。
「飛ぶ男」へと繋がる「さまざまな父」も収録。
(下井草図書館作成)

本の中のすぎなみバックナンバー

文学する中央線沿線 小説に描かれたまちを歩く

文学する中央線沿線 小説に描かれたまちを歩く

矢野 勝巳  ぶんしん出版

JR中央線に関する本はたくさんありますが、本書は中央線沿線を描いた文学作品を紹介する初めてのものです。著者が描かれたまちを歩きその実体験に基づいて作品を読み解きながら沿線について語っています。また著者が撮った写真が豊富に使われていて大変参考になります。
さて、杉並区については「高円寺・阿佐ヶ谷の文学風景」と「荻窪・西荻窪の文学風景」の2つの章で取り上げられています。その中で1つの例を挙げると、村上春樹の有名な小説「1Q84」の中で高円寺にある児童公園が出てきますが(主人公の一人が住んでいるまちが高円寺)、具体的にどの公園であるかを著者が推測します(答えは本書をお読みください)。 
著者は「文学でしか表現出来ない地域の風景」があると言います。本書をきっかけに紹介された本を読み「文学する中央線沿線」をぜひ体験してみてください。(高円寺図書館作成)
 

新着資料

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特別コレクション

杉並区立図書館では、以下の特別コレクションを公開しています。

中央図書館

阿佐ヶ谷文士村資料

井伏鱒二、上林暁、外村繁、伊藤整、青柳瑞穂、石井桃子、谷川俊太郎など、杉並区ゆかりの文化人による著作のコレクションです。貴重な初版本を中心に収集しており、総数は約4,000冊です。
中央図書館1階の「地域資料・参考図書」のコーナーで一部を公開しています。書庫内にある本は、カウンターにて出納いたします。
※本の保護のため、複写・貸出はできません。

蔵書目録は、「ジャンル検索」のページで閲覧できます。

吉村証子記念文庫

杉並区に在住していた科学者、吉村証子氏所蔵の2,580冊の科学読物を中心にした文庫です。昭和57(1982)年、科学読物研究会からの寄贈を受けて開設されました。
中央図書館2階の「こどもの本」のコーナーで一部を公開しています。書庫内にある本は、カウンターにて出納いたします。
※本の保護のため、貸出はできません。

「杉並区立図書館「吉村証子記念文庫」蔵書目録」をコーナーに配架しています。

阿佐谷図書館

阿佐ヶ谷文士村文庫

阿佐ヶ谷界隈に住んでいた作家の作品や作家研究などを収集しています。
※本の保護のため、一部貸出ができないものがあります。

蔵書目録は、「ジャンル検索」のページで閲覧できます。

展示

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